東京大学大学院の受験体験記、今回は第二回目です。(第一回目の記事はこちら)
受験はある意味、情報戦です。今回は、東京大学大学院の受験に臨むために、具体的にどんな情報収集をしたのか。そしてどんな戦略を立てて挑んだのか、紹介したいと思います。
情報収集で具体的にやったこと
東京大学大学院を受験することは決めたものの、もちろん今までそんなことは考えたこともなかったため、全く情報がありませんでした。
でもやるからには絶対に合格を勝ち取りたい!ということで、まずは情報収集から開始しました。合格可能性を1%でも高めるためには、試験の内容を把握し、どんな対策をすることが重要なのか知る必要があります。
友人をつたって情報を集めていくと、1学年上に、同じように東大の大学院に挑戦して合格した先輩がいるということが分かりました。そこで、その先輩の連絡先を教えて貰い、早速コンタクトをとりました。
その先輩は、快く相談に乗ってくれました。
- そもそも受験科目はいくつあるのか
- どんな問題集を使って勉強していのか
- おすすめの参考書は何か
を詳細に教えてくれました。
先輩から話を聞いて分かったことは、外部の大学からの受験はやはりかなり不利だということです。
- 今年はどの先生が問題を作るのかという情報
- その先生が出題しそうな問題の傾向の情報
など、内部生しか知らない情報が多くあったのです。
東大内では、代々引き継がれる過去問の答案も多く出回っていて、僕のような外部受験組と比べると、持っている情報量が全く違いました。
でも、その差を埋めて合格を勝ち取るしかありません。
その先輩に相談して一番助かったのは、『四力問題精選』という問題集を教えてもらったことです。
価格:4,620円 |
※本がボロボロになるまで使い倒しました。良い思い出です。
この問題集は、東大の内部生も使っている問題集でした。内部生は、学部3年生の後半から大学院試験に向けた問題演習の講義があり、その講義で使っている問題集だったのです。なので、この問題集を完全に理解することを受験勉強の軸にしました。
数学は、勉強に割ける時間とのバランスから、新しい教科書に手を出すのではなく、自分が使っていた教科書をひたすら復習することにしました。
最も危機的状況だったのは、全く勉強しなかった(そもそも講義がなかった)けど、受験に出る科目が2科目あったことです。「機械力学」と「複素解析」の2科目です。この2科目は当然、0からの勉強になったので、かなり負荷が大きかったです。でも、内部生に勝って大学院に入学するには、四の五の言わずにやるしかありませんでした。
ヤマを張らずに王道の戦略で勝ちに行く
もう一つ、合格を勝ち取るために決めるべきは戦略です。
人によって戦略は変わると思うのですが、例えば
- 過去問を分析して今年出そうな問題を予想してヤマを張る
- 自分の得意科目に絞って他は捨てる
など戦略は色々あります。が、僕は王道で行こうと決めました。
つまり、確実に合格するために、どんな問題が出ても合格できるレベルまで勉強をやりきる。この方向性で行こうと決めました。
ヤマを張るのはギャンブルですし、そもそもヤマを張れるだけの情報量を持ち合わせていませんでした。ヤマを張って勝負をしても情報量で勝っている東大の内部生よりもかなり分が悪いです。しかも、ヤマを張った結果、外れて不合格になったら確実に後悔します。なので、どんな問題が出ても対応できるようになろう、と決めました。
そのためにやるべきことは何か?
答えは単純で、出題範囲をすべて理解しきってしまえば良いんです。やるべきことが単純明快な分、100%勉強に集中できます。これは、僕が大学で辿り着いた、『なぜ?』を突き詰める勉強をやりきれば、絶対達成出来ると信じていました。
略していないので、戦”略”とは言えないかもしれませんが、それが自分にとってベストな受験対策になると信じていました。
このように、情報収集と戦略を決め、いざ、受験勉強をスタートさせました。
次回の記事はこちら
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